大学入試研究ジャーナル
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WEB 型オープンキャンパスの開催効果
―K 大学入学者の情報参考度・出願校決定時期・第 1 志望率に着目して―
竹内 正興
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2024 年 34 巻 p. 147-154

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抄録

コロナ禍を契機として,オープンキャンパスの開催形式を,従来の来場型(対面型)から来場型と WEB 型に複線化する大学が増加している。本研究では,入学した大学の WEB 型オープンキャンパスを主に高校時代に経験した者の WEB 型オープンキャンパスでの情報参考度や,参加経験を経ての出願校決定時期,また,大学入学時の志望順位について,来場型参加者や不参加者と比べて違いが見られるのかどうかを K 大学の新入生を対象としたアンケート調査より検討した。調査の結果,WEB 型参加者の情報参考度は,来場型参加者よりは低いものの,肯定率は 98.2%とほとんどの参加者が参考になったと回答していた。また,WEB 型参加者の出願校決定時期は,来場型参加者よりは遅いが,不参加者よりは早い傾向が見られた。一方,第 1 志望率は,参加者(WEB 型,来場型)が不参加者を上回った。情報参考度・出願校決定時期・第 1 志望率からは,WEB 型オープンキャンパスの開催効果があることが窺えた。

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