2025 年 35 巻 p. 47-54
総合型選抜および学校推薦型選抜における知識・技能,思考力・判断力・表現力等の評価方法に関して,令和5年度に実施された「大学入学者選抜試験の改善に向けた需要調査」の回答を集計し,分析した。評価材料の適切さについて各大学の回答者の考えを尋ねたところ,汎用的な能力を評価する場合には小論文や面接,口頭試問が,教科・科目に関する学力を評価する場合には大学個別の教科・科目別テストや面接,口頭試問が,それぞれ高かった。試験のタイプ別に見ると,教科・科目別の試験と履修を前提とする教科・科目を明示せずに汎用的な能力を評価する試験が30%程度の大学で実施されていることが示された。