動物臨床医学
Online ISSN : 1881-1574
Print ISSN : 1344-6991
ISSN-L : 1344-6991
Case Report
異なる病態を示した肉芽腫性肺炎の猫の2例
中原 美喜林宝 謙治
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 19 巻 4 号 p. 119-123

詳細
抄録

2例の猫を肉芽腫性肺炎と診断した。症例1は8歳齢の雑種猫で,健康診断のため来院し,胸部X線検査にて肺に単発性の結節を認め,肺葉切除術を実施した。術後は再発なく経過している。一方,症例2は7歳齢の猫で,軽度の呼吸器症状のために来院し,胸部X線検査にて肺に多発性の結節を認めた。CT検査,FNAおよびリンパ腫クロナリティ検査の結果から,高分化型リンパ腫と仮診断をして化学療法を実施したが,効果が認められなかったため,肺生検を実施した。診断後はプレドニゾロンやシクロスポリンでの治療を余儀なくされている。

著者関連情報
© 2010 動物臨床医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top