動物臨床医学
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症例報告
栄養性二次性上皮小体機能亢進症の猫の1例
永田 矩之湯木 正史
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2013 年 22 巻 3 号 p. 101-104

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抄録

2カ月齢の未去勢雄の雑種猫が跛行を主訴に来院した。X線検査で右大腿骨遠位および右脛骨近位の骨折を認め,骨のX線透過性は亢進していた。血液検査ではイオン化カルシウムの低下および上皮小体ホルモンの著しい上昇を認めた。食餌内容は鶏肉中心とのことだった。治療は外固定,運動制限および食餌療法を行い,速やかな改善が認められた。臨床症状,X線検査所見,イオン化カルシウムの低下と上皮小体ホルモンの上昇,食餌内容および食餌の改善による速やかな回復という点から本症例を栄養性二次性上皮小体機能亢進症と診断した。

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