2020 年 39 巻 39 号 p. 68-73
次世代社会(Society5.0)においては,人間の雇用が機械に一程度代替されることや,人々が求める価値が高度化・多様化することが予想されている。そのような未来の社会でも「価値創造(≒誰かの役に立つこと)」ができる人材が求められており,人間固有の強みである「創造性(クリエイティビティ)」等の力が重要になる。内閣府や経済産業局の事業ではそうした力を育むため,無形の価値あるもの(例:知的財産,ビジネスモデル)を意識した学びのプログラム(小学校~高等学校・高等専門学校)が検討された。児童生徒が社会と接点を持ち,能動的で深い学びが生まれるようプログラムを設計・実施した。愛知教育大学附属高等学校では「現代社会」(金融教育とキャリア教育)の授業内容を汲んだプログラムを実施した。高校生が教科書で学んだ内容を社会のリアルな事象と紐付け,新たな気づきを生み出し,また学習意欲の向上にもつながった。