2012 年 90 巻 p. 31-59
日本産ツチトビムシ亜科10属32種について,検索図と形質識別表を示し,種類別の特徴を解説した.属および種の識別は触角の感覚毛,小眼の数,PAO(触角後器)の配置や形態,肢の脛〓節にある粘毛の数や爪の形態,腹管の毛の数,跳躍器と保体の形態,胸部及び腹部の感覚毛の形態や配置などで行った.近年の総説に採用されている属と本稿での取り扱いにについて説明を加えた.ツチトビムシ科の種は,野外で比較的多数採集される種も多いが,記載種の多いヨーロッパの標本との照合が不十分なものも多く,今後の研究の進展により属名,種名の変更や複数種に分かれる可能性がある.