台湾と日本から初めて記録されたNepalmatoiulus属クロオナガヒメヤスデ属の3新種を命名記載した.台湾 : N.taiwanensisタイワンクロオナガヒメヤスデ(新称)N.formosaeウルワシクロオナガヒメヤスデ(新称),日本(琉球列島の西表島,石垣島,小浜島) : N.yaeyamaensisヤエヤマクロオナガヒメヤスデ(新称).本属は,これまでヒマラヤ,中国からベトナム,マレーシアにかけてその分布が知られていたが,かなり東地域にも広がっていることが判明した.これら3種が東アジアの台湾および琉球列島の島々から発見されたことは,かつて島々が互いに繋がっており,かつ中国大陸とも繋がっていた地理的な証拠を示すものと考えられるだろう.