抄録
近年,廃墟ホテル,廃墟化した大仏,廃墟マンション…など土地・建物の「終末期」に関わる問題が相次いでいる。本稿は,すでに全国各地で見えてきた実態・課題を踏まえ,土地の取得・開発「後」に着目した維持管理・終末期問題への対応策の構築に向けて,どのような点を議論していくべきかを論じたものである。土地所有,土地利用,維持管理,利用停止後の維持管理,解体までの各フェーズにおける法整備状況を整理した上で,①大規模建物の終末期に向けて,維持管理費や解体費を個々の所有者等によって事前に確保しておくための仕組みづくり,②利活用が困難な土地の新たな利用方法を生み出せるための支援策の構築が特に必要であることを示唆した。