抄録
市民社会・資本主義経済の成立によって解放された欲望は,戦後の成長経済で消費と生産を非持続的なものにした。高度経済成長下の大量生産・消費・廃棄の慣性力が働くなか,持続可能な消費と生産の道への転換は不可欠である。実際,消費の側ではシェアリング,リユース,アップサイクルが注目を浴び,ソフトロー的な政策によって意識変革が進み食品ロスも減少している。生産の側では,EU では拡大生産者責任に加え,より包括的な政策で持続可能性を追求している。日本ではハードローに加えてソフトロー的な対応で産官学の連携協力により持続的な生産が展開される可能性がある。この消費の側と生産の側の動きを同期させる政策が必要である。