抄録
水素結合を有するカラムナー液晶の極性構造への相転移にともなう組織変化を顕微鏡観察、非線形光学測定、X線構造解析等により研究した。
試料はアミド基を有する扇状分子で、4分子が傘状に組織化し、それがスタックしてカラムナー相となる。
高温側では、SHG不活性で、2本ブラシの転傾に類似する欠陥構造が観察される。降温にともない、SHG活性な相へ転移するが、それにともない、2本ブラシの欠陥領域に新たな欠陥線が生じるのが確認された。
外部電場に対する応答、転移にともなう結晶構造の変化と併せて転移の詳細を議論する。