日本内分泌学会雑誌
Online ISSN : 2186-506X
Print ISSN : 0029-0661
ISSN-L : 0029-0661
LATSの甲状腺刺激作用と, 甲状腺ミクロソームによる不活性化のdiscrepancy
紫芝 良昌清水 多恵子吉村 静子鎮目 和夫
著者情報
ジャーナル フリー

1970 年 46 巻 2 号 p. 122-126,107

詳細
抄録

甲状腺ミクロソーム分画によるLATS不活性化作用を, ヒト, ヒヨコ, マウスの甲状腺で比較したところ, ヒト甲状腺ミクロソームによつてのみ, 有意な, 強い不活性化が認められた.ヒヨコ, 及びマウスの甲状腺ミクロソームでは, LATSは不活性化されないか, 或は不活性化されてもごく軽度であつた.
LATSは, マウスの甲状腺を刺激するが, ヒヨコの甲状腺を刺激しないことが知られている.この事実と, 我々の実験の結果とから, LATSの甲状腺刺激作用と, 甲状腺ミクロソームによる不活性化は別個の性質である, と考えられる.

著者関連情報
© 一般社団法人 日本内分泌学会
次の記事
feedback
Top