電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review
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WBS研究会提案
非直交マルチキャリヤ信号へのスレピアン系列の応用
−信号のセットでスペクトルを制御する−
浜村 昌則
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2017 年 11 巻 1 号 p. 54-62

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抄録

非直交サブキャリヤからなるマルチキャリヤ信号を非直交マルチキャリヤ信号と呼び,この信号の生成にスレピアン系列と呼ばれる系列を用いると,信号が離散長球(離散扁長回転だ円体)波動関数と呼ばれる有限時間長の直交信号のセットとなり,これによって周波数利用効率が最大化されることを述べている.非直交マルチキャリヤ信号のセットを使いやすくするための直交信号化にスレピアン系列が重要な役割を果たすことを述べている.スレピアン系列に適切な変更を加えた系列を非直交マルチキャリヤ信号の生成に用いると,スペクトルに急しゅんなノッチを持たせたり,複数の帯域を同時に使用させたり,与えられたスペクトルマスクに適合させたりすることができるようになることなど,この信号の幾つかの興味深い性質について述べている.

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© 2017 一般社団法人 電子情報通信学会
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