2022 年 15 巻 4 号 p. 310-317
情報技術の根底を支えてきたムーアの法則の終焉やコンピューティング需要の爆発的増大に伴い,新規な物理系を活用する情報技術研究の重要性が高まり,光を用いたコンピューティングは世界的に活発である.我々は,情報物理の観点を基盤として,光コンピューティングや光インタコネクションなどの情報処理機能を,近接場光学やレーザーカオスなどの先端フォトニクスとともに新たに開拓する研究に従事してきた.本稿では,近接場光やレーザーカオス,量子干渉などを用いた意思決定機能の構築に関する最近の研究を紹介する.