電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review
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US研究会提案
弾性表面波センサの基礎と応用
近藤 淳
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2013 年 6 巻 3 号 p. 166-174

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抄録

圧電結晶表面を伝搬する弾性表面波(SAW)は,伝搬面と接する媒質の物理的・化学的変化によりその波の速度と減衰が変わる.信号処理用SAW素子では,この変化をいかに小さくするかが重要になる.逆にセンサ応用では,この変化を積極的に利用する.SAWセンサは,気相系,液相系センサに応用可能である.また,センサ感度は用いる圧電結晶によっても異なる.そこで,本稿では弾性波センサ一般について述べた後,SAWセンサの原理について,その考え方と摂動法により導出された摂動解を示した.次に,代表的な計測方法について説明し,実際の測定例として,ガスセンサ,液体計測,免疫反応計測などについて紹介した.

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© 2013 一般社団法人 電子情報通信学会
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