実験動物
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実験動物の血中サイロキシン濃度, T3-Binding Capacity (TBC) およびそれらの日内変動について
大丸 環姫橋本 博雄高山 敏秋元 健
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1975 年 24 巻 1 号 p. 19-23

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抄録

実験動物の血中T4濃度, TBCおよびそれらの日内変動について検討し, 次の成績を得た。
1.サル, イヌ, ウサギ, ラットの血中T4濃度とTBCを測定したところ, T4濃度はラットが最も高く, ついでサル, ウサギ, イヌの順であった。TBCはサルが最も高く, イヌ, ウサギ, ラットの間には明らかな差が見られなかった。イヌとラットにおいて, 血中T4濃度, TBCの性差は検討したが, いずれにおいても明らかな性差は見られなかった。
2.イヌの血中T4濃度とTBCの日内変動を検討したが, T4濃度は深夜から明け方に高く, 午前中低く, またTBCは午前中高く, 深夜に低い明瞭な日内変動が見られた。
3.ラットの血中T4濃度とTBCの日内変動の検討の結果, いずれにも著明な日内変動は見られなかった。
(本論文の要旨は日本実験動物研究会第8回研究発表会において発表した。)

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