Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
メキシコウサギの下顎腺の微細構造について
鈴木 秀作毛利 資郎西田 隆雄西中川 駿大塚 閏一
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1989 年 38 巻 1 号 p. 1-9

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抄録
メキシコウサギの下顎腺について光学顕微鏡並びに透過電子顕微鏡で観察した。腺胞細胞は明るく微塩基好性の分泌顆粒を持つ漿粘液細胞であった。電顕的に, 腺胞細胞は明調細胞ときわめて少数の明るい細胞からなり, 前者は電子密度の低いないし中程度の顆粒を, 後者は電子密度の低い顆粒を有していた。腺胞と介在部の間に微塩基好性で, 電子密度の中程度の分泌顆粒を持つ細胞群が認められた。介在部上皮は丈の低い明調な立方上皮で, 細胞は核上部から頂部にかけて高電子密度の芯をもつ顆粒を有していた。線条部上皮は, 明調細胞と少数の暗調細胞からなり, 両細胞の頂部には少数の空胞や微細小胞が見られた。これらのいずれの部位にも, 性及び日齢による組織学的差異は認められなかった。今回検索したメキシコウサギの下顎線は, 形態学的にナキウサギよりむしろウサギの下顎腺に類似していた。
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© 社団法人日本実験動物学会
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