抄録
モルモットにおけるBordetella bronchiseptica (B. bronchiseptica) 感染症の血清学的診断法として, enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA) を確立するために, 使用する菌体成分由来の3種類の抗原についてその有用性を検討した。検討した抗原は, sonication antigen (S-Ag) , cell surface antigen (C-Ag) , lipopolysaccharide antigen (L-Ag) である。その結果, S-Agを用いたELISAが死菌免疫血清ならびに自然感染モルモット血清において, 最も高感度に抗体を検出した。S-AgはC-Agと同様に, Pasteurella multocidaとの交差反応性も認められず特異性に優れていた。感染実験により各抗原に対する抗体産生時期を検討したが, 肺での菌の増殖に伴ってS-Agに対する抗体が最も早く産生された。以上の結果より, B. bronchiseptica感染症の血清診断には, S-Agを抗原とするELISAが有用であることが分かった。