抄録
母マウスの下顎腺摘出が幼若マウスの成長に与える影響と, その時の飼育温度環境について検討した。23±2℃; 50±10%に空気調和された動物室 (A室) で飼育した下顎腺摘出母マウス群の泌乳7, 14, 21日目における乳腺重量及び生後同母マウスが哺育した幼若マウスの7, 14, 21日齢の体重は, 対照群に比べ小さい傾向を示したが, 仔の眼瞼開裂は両者間に差異はみられず, 生後14日齢で全て開裂した。一方, 15±2℃; 60±20%の温度の低い動物室 (B室) で飼育した下顎腺摘出母マウス群の乳腺重量及び幼若マウスの体重は, A室の下顎腺摘出母マウス群のそれに比べさらに小さく, また, 仔の眼瞼開裂は対照群に比べ2日遅延し, 生後16日目で開裂した。下顎腺摘出により, 母マウスの乳腺重量, 幼若マウスの体重増加及び眼瞼開裂に影響がみられ, これらは飼育環境により左右されることが考えられた。