1993 年 42 巻 1 号 p. 99-102
マウス, ラットおよびハムスターにおいて, 眼窩静脈叢, 心臓および尾静脈から採取した血漿を用い, 血中尿素態窒素 (BUN) , グルコース (Glu) , アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ (AST) , 乳酸脱水素酵素 (LDH) およびクレアチンホスホキナーゼ (CPK) の測定値を比較した。AST, LDHおよびCPKの3種の酵素では眼窩静脈叢血が心臓血および尾静脈血に比べ有意に高い値を示した。さらに, 眼窩静脈叢から2つの方法で採血を行い, 血漿中の酵素値を比較することにより, 眼周囲の組織の破壊が酵素測定値の上昇の原因になっているのではないかと推察された。