Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
ウサギを用いる催奇形性試験における簡便な人工授精法の有用性
金田 昌博藤井 咲子青山 博昭寺本 昭二
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1993 年 42 巻 2 号 p. 217-220

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抄録
催奇形性試験のためのウサギにおける簡便な人工授精手技の有用性について検討した。人工授精の手順は, 1) 簡単な人工腟を用いた2~3匹の雄からの精液採取, 2) 生理食塩液による混合精液の10倍希釈液0.5mlの腟内への注入, および3) 排卵誘発のためのhCG (25単位) の耳介静脈内投与である。これらの手技と手順を用い, 約10匹の妊性のある雄を維持することによって, 2人の術者の1時間の作業で1日当たり10~15匹の雌に人工授精が可能である。ウサギにおけるこの簡便な人工授精手技は, 短期間に比較的多数の妊娠動物を準備する必要のある化学物質の安全性評価のための催奇形性試験に特に有用である。
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© 社団法人日本実験動物学会
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