Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
ウザキ着床痕の検出法に関する検討
住田 浩之山下 巧小林 百合子岸上 澄子半田 淳中森 浩太
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1994 年 43 巻 4 号 p. 585-588

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抄録

ウサギの胎児着床痕を観察するために, アルカリ処理を含む検出法を検討した。妊娠7日, 8日, 9日, 10日または18日に胚を刺殺処理した母ウサギを29日に安楽死させ, 子宮を摘出した。子宮は2%水酸化ナトリウム水溶液および10%ホルマリン緩衝液に順次浸漬後, 着床痕の観察と面積測定に供した。アルカリ処理後の着床痕は白色に, その他の部分は透明に, それぞれ明瞭に検出され, 固定後も同程度の検出力が認められた。また, 妊娠10日以降着床痕の面積は明らかに経日的に増加した。以上の結果から, 本法はウサギの着床および妊娠状態を簡便かつ正確に評価するために有用であると結論した。

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© 社団法人日本実験動物学会
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