ファルマシア
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有機触媒による温和なC-H酸化反応:活性種と溶媒の特性に学ぶ
藤間 達哉
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2014 年 50 巻 12 号 p. 1257

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抄録

通常は不活性なC-H結合を直接的に官能基化する方法は,既存の合成デザインを根本から変えうる可能性を有しているため,精力的に研究が行われている.自然界は酵素の生み出す空間を巧みに利用し,多数あるC-H結合の選択的な酸化反応を実現している.近年,このような反応をフラスコの中で実現・制御する試みが注目を浴びている.今回,Du Boisらにより報告された有機触媒を用いるC-H酸化反応について紹介する.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Newhouse T., Baran P. S., Angew. Chem. Int. Ed., 50, 3362-3374 (2011).
2) Adams A. M., Du Bois J., Chem. Sci., 5, 656-659 (2014).
3) Brodsky B. H., Du Bois J., J. Am. Chem. Soc., 127, 15391-15393 (2005).
4) Litvinas N. D. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 48, 4513-4516 (2009).

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© 2014 The Pharmaceutical Society of Japan
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