抗体の一次スクリーニングをハイスループットに行う方法として,enzyme-linked immunosorbent assay法(ELISA法)が汎用されている.この方法では,抗原をプラスチックプレートに固相化し,抗原に特異的に結合する抗体を検出する.しかしながら精製した膜タンパク質を抗原とする場合,界面活性剤の存在により,プラスチックプレートへの固相化効率が極めて低い.リポソームELISA法では,精製した膜タンパク質をビオチン化脂質含有リポソームへ再構成し,ストレプトアビジンプレート上に固相化する.これにより,膜タンパク質の立体構造を保持したまま抗体に提示することが可能となる.