ファルマシア
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最前線
天然物をツール・情報源とする低分子医薬品の創薬研究
ほんのひと握りの情報発信から創薬基礎研究が稼働した
齋藤 直樹
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2017 年 53 巻 6 号 p. 555-559

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抄録

昨今、新薬開発の最前線は、抗体などの生物製剤やペプチドなどを中心とした創薬研究が中心となって展開されている。特にがんの化学療法では発がんに関わる遺伝子や酵素の機能、及び受容体の構造に特化した「分子標的薬」が主流である。そんな状況にあっても、著者らはあえて、我が国が世界をリードしつづけてきた天然物化学の知的財産と経験的技術を活用して、低分子医薬品の開発に取り組んできた。著者らが地道に展開してきた海洋天然物化学の研究成果の概要をここに紹介したい。

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© 2017 The Pharmaceutical Society of Japan
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