特集:腸内細菌叢を巡る研究の最前線
特集にあたって:腸内細菌叢という言葉もだいぶ研究者の間に浸透してきたのではないかと思う.「叢」の読みを辞書で引いた経験がある方も多いと思う.言葉の拡がりはとりもなおさず,最新の研究が社会に役立つ成果をもたらしつつあるからである.糞便移植から創薬資源探索まで,多くの報告がなされている.そこで本特集では,国内で腸内細菌叢を用いた研究に携わるアカデミアと企業の研究者を広くお招きして,最新の成果を報告していただいた.ぜひ,疾患治療につながるヒントを摘み取っていただければと思う.
表紙の説明:腸内細菌叢は,英語ではintestinal floraとも呼ばれてきた.ローマ神話のFloraは花の女神.色とりどりの細菌は今花盛りの研究,周りにはその果実を配して,研究の発展を願った.