繊維工業学会誌
Online ISSN : 1884-2267
ISSN-L : 0911-8780
晒粉溶液を用ふる木綿繊維の漂白に際し2~3の添加物が其漂白作用に及ぼす影響に就て
菱山 衡平石原 宗利
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1937 年 3 巻 7 号 p. 348-356

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抄録
1)晒粉溶液の濃度を工業的實施に則せしめたる場合に於て,炭酸ソーダ,重炭酸ソーダ,及其他数種酸類の添加が,漂白液の安定度並に木綿纎維の漂白作用に及ぼす影響に関し實驗した。
2)晒粉溶液の炭酸ソーダを加へてカルシウム鹽をソーダ鹽に變へると豫期の如く漂白液の安定度は稍高まり其漂自作用は幾分緩徐である。
3)晒粉溶液に重炭酸ソーダを加へると次亜鹽素酸ソーダと共に一部次亜鹽素酸を含むものになるから,炭酸ソーダを加へたる場合と趣を異にし,漂白液の安定度は低下し從つて漂白作用は著しく促進される。
4)晒粉溶液に適量の酸類を添加すれば漂白液の安定度は幾分低下し漂白作用は促進される,而して當量の酸類添加(有効鹽素0.3%溶液100cc中にN/10酸液25ccを含ましむ)は蓚酸,醋酸の如き有機酸と,硫酸,盤酸の如き無機酸との別なく,漂白液の安定度並に漂白促進に及ぼす影響程度は殆ど同じである。
5)漂白綿絲の張力伸度は各漂白液共浸漬時間の長きに從つて低下し,同一浸漬時間のものでは,重炭酸ソーダ叉は酸類の添加に依つて漂白を促進せしものはア然らざるものに比し其低下の程度は著しいが,1hr以下の浸漬に依つて充分漂白の目的を達することが出來,かる程度の浸漬時聞に於ては綿絲の強力伸度に及ぼす影響は實用上差支ない。
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