1986 年 42 巻 10 号 p. T584-T587
モノクロルトリアジン型反応染料の耐光堅ろう性におよぼす染料と基質間の共有結合の効果を検討した。基質にはセロハンおよび綿布を用い,通常のアルカリ条件下で反応染色した試料と,あらかじめ反応基を熱アルカリで加水分解した染料を用いて染色した試料をそれぞれ作成し,露光にともなう吸光度, K/S値および色差の変化から,耐光堅ろう性を比較した。吸光度, K/S値,色差のいずれの測定方法を用いても,反応染料の耐光堅ろう性は,基質と共有結合している状態の方が堅ろうであるという傾向を認めた。