抄録
パラフェーレンジアミン/3, 4′-ジアミノジフェニルエーテル等モル混合物とテレフタル酸クロリドの縮合重合によって合成したアラミド共重合体(M50)繊維について, X線回折および赤外吸収スペクトルを測定した。未熱処理繊維のX線写真は見かけ上,結晶性の悪い2種のホモポリマー(1および2)の回折図形の重ねあわせと見なすことができる。400°Cで熱処理すると,成分2が熱分解され, X線および赤外パターンはホモポリマー1つまりPPTAのそれとほぼ同一となる。M100ホモポリマーもこの温度付近で熱分解される。これらのデータおよびX線小角散乱や熱解析データを総合して, M50試料の構造を検討した。M50共重合物中には元々PPTA成分のみからなる結晶ドメインが存在し,熱処理によってその部分が残存したと考えられる。500°C以上の加熱では炭素繊維の特徴を示すようになった。