抄録
ベンゼン環がフッ素置換されたヘキサフルオロベンゼンをベースモノマーとして用い,これにN2, H2O等のコモノマーを加えた条件下にプラズマ重合を行った。ヘキサフルオロベンゼン自体プラズマ下に重合し易いが,高い放電出力下にはむしろ分解の傾向が見られる。コモノマーを加えることによって分解が抑制されるとともに,それらの成分が取り込まれ共重合した。これら生成の挙動を種々条件への堆積速度の依存性から検討した。また,生成物についてはIRおよびESCAを用いて構造の解析を行った。重合にともなうヘキサフルオロベンゼンのベンゼン環の開裂, C-F結合の変化などについて知見が得られた。生成物の性質については,まず表面エネルギーを求めたが,親水基導入の効果はなく疎水的であった。また,パーベーパレーション法による水-アルコール分離について検討の結果,わずかながらエタノール濃縮の効果が認められた。