抄録
布で被覆した円筒からの対流熱伝達について実験的に調べ,その実験結果を用いて熱伝達率に及ぼす布の影響について検討した。
ツイードやデニムのような通気性の悪い布の表面からの熱伝達に関して,本報で用いた実験的,解析的方法は有用であり,布で被覆した円筒からの熱伝達率は被覆しない場合よりも小さくなることが分かった。そして,この場合に対しては,布の表面に静止空気層の存在を仮定すれば,あたかも布が滑らかな表面を有する場合の熱伝達問題として扱うことができることも分かった。編地のような通気性の良い布に対しては見かけの熱伝達は通気性の悪い場合よりもかなり大きくなり,この場合には本報の解析法の改良が必要である。