抄録
Alcatigenes faecalis菌体をアルギン酸カルシウムゲルビーズに固定化し,くり返しバッチ培養によリキトサナーゼの生産を行った。固定化菌体の活性は,培養時間の増加とともに増加し, 6日間の培養後, 3.6U/mlとなり,遊離菌体の活性の約3分の1となった。くり返しバッチ培養の実験において,固定化菌体の活性はバッチ回数の増加とともに増加し, 5回目のバッチ以上ではわずかに減少した。固定化菌体によるキトサナーゼの生産は, 0.1%グルコース, 0.5%ペプトン, 0.1%酵母エキス, 0.1%KH2PO4, 0.02%MgSO4・7H2O, 0.1%NaCl, 0.5%CaCl2・2H2O,および0.5%コロイダルキトサンを含む酵素生産用培地(pH7.0)を用いて行った。