木材表面の色変化は材質・部位、気象環境等のみでなく、表面仕上げの方法によっても差を生ずることが大工間で経験的に言われている。本論では、産地および採取部位不明の4種類の木材について、3種の仕上げ方法を用いた暴露18ヶ月の結果を述べる。色調は材種に関わらず彩度は灰がかり、明度は暗くなるが、仕上方法による違いは短期日なため顕著でない。また、太陽光の影響は広葉樹よりも針葉樹に表れやすく、水の吸い上げ高さは測色初期で手鉋、電気鉋、製材の順に大きくなるが、その差は暴露材齢の経過に伴い小さくなる。気中実験では色調変化が小さい。