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阿知波 政史, 湯浅 昇, 本橋 健司
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01-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
建物の健全性を維持し,長寿命化を実現するための技術の一つとして,アクリルゴム系外壁用塗膜防水による外壁の防水と躯体保護がある.本報では,施工後15~35年経過した物件の付着強さ,ゼロスパンテンション伸び量および疲労試験を行い,アクリルゴム系外壁用塗膜防水の長期防水性能とかぶせ工法を用いたメンテナンスによる防水性の回復効果を明らかにした.
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片岡 弘安, 小川 晴果, 水上 卓也, 桝田 隆
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02-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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地下構造物の漏水対策として、コンクリートの不具合部から漏水が発生した場合には、ポリウレタン樹脂止水材を漏水部に注入し、止水する工法が多用されているが、乾燥面での硬化性や樹脂の寸法安定性、変形追従性に劣る等の問題があった。そこで、これらの欠点を補うため、材料強度等の物性を強化した特殊水性エマルジョンと親水性ポリウレタン樹脂との2材の薬液を混合したハイブリッド型の止水材を用いる注入止水工法を考案し、各種物性試験および変形追従性試験により、開発工法の性能評価を試みた。
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その1 目的と総則・材料
松尾 隆士, 石井 久史, 森 秀之, 岩崎 功, 清水 祐介
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03-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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日本におけるSSG構法のガイドラインについて再検証するための基礎データを得るため、海外の主要なガイドラインの調査・分析を行った。調査対象は、米国(ASTM)、欧州(ETAG)、中国(JGJ)とISOとした。その結果、近年のSSG構法のファサードに求められる項目(例えば、4辺SSGの取り扱い、傾斜面への対応、複層ガラスへの対応、メンテナンス方法など)を整理し、日本の従来のガイドラインに不足している情報や技術課題を明らかにした。その1では研究の目的と総則・材料の項目に関する調査結果を報告する。
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その2 設計,施工および維持管理
石井 久史, 松尾 隆士, 森 秀之, 岩崎 功, 清水 祐介
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04-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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日本におけるSSG構法のガイドラインについて再検証するための基礎データを得るため、海外の主要なガイドラインの調査・分析を行った。調査対象は、米国(ASTM)、欧州(ETAG)、中国(JGJ)とISOとした。その結果、近年のSSG構法のファサードに求められる項目(例えば、4辺SSGの取り扱い、傾斜面への対応、複層ガラスへの対応、メンテナンス方法など)を整理し、日本の従来のガイドラインに不足している情報や技術課題を明らかにした。その2では設計と施工および維持管理の項目に関する調査結果を報告する。
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その3 高級脂肪酸による接触・浸漬試験と排水・スカム構成成分の接触角測定
杉野 慶明, 長谷川 完, 鈴木 貴大, 吉田 真悟, 岡本 肇, 高橋 拡
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05-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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厨房排水によるライニング材の劣化メカニズムの解明を目的として、各種調査・実験を行った本研究のうち、その1・その2で、排水と喫水面浮遊物の成分分析と浸漬試験を行い、劣化の主要因は高級脂肪酸であると推測した。本報告(その3)では、高級脂肪酸の融点の違いによるライニング材への影響を把握することを目的として、各種の高級脂肪酸を用いて、常温(20℃)におけるライニング材の接触・浸漬試験を行うと共に、試薬を用いた、接触角測定により、ライニング材の表面にどの程度付着しやすいのかを定量的に評価し、厨房排水中のスカム付着による劣化メカニズムを推定した結果を報告する。
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塚原 嵩, 新 典夫, 小川 喜充, 齊藤 隆, 松川 忠文, 高田 吉秀
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06-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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高度経済成長期に建造された集合住宅浴室の改修工法確立は喫緊のテーマである。今回は、専用に材料設計・開発した硬質ウレタンを用いて、居住中の在来浴室改修工法開発を目指したものとなる。在来浴室という特性上、室内環境および周辺住宅へ配慮する必要があり、材料は低臭気にし、かつ短時間硬化,短工期になるように設計する課題があった。そこで、同じく低臭気,短時間硬化の材料が求められる室内床向け硬質ウレタンの技術ベースを導入することで課題を解決した。新たに開発した硬質ウレタン系材料は低臭気かつ短時間硬化を実現し、従来のエポキシ系やFRP系の工法に加え、在来浴室改修工法の材料として使用可能である。
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その1 ふるい分布
浦 憲親
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07-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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土壁は、古くから住宅材料として使用されてきたが、100年以上経過した建造物に用いられた土、古土の性質については不明な点も多い。古土は、土壁および土塀から採取したもので、粒度分布は用途が異なっても違いを確認できず、両者とも粘りも少ない。また、土中のすさは引っ張ると容易に切れることから、土自体の強度が高くても絡まることができず崩れやすい。古土の曲げおよび圧縮強度は新土の1/2以下で、土壁全体で考えると耐震性が新築時よりも大きく低下していることになる。したがって、適切な時期での塗り替えが求められていることを明らかにした。
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浅田 浩嗣, 井上 照郷, 成田 泰章, 野﨑 淳夫
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08-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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近年、吸放湿性を有する調湿形内装仕上塗材によって、室内の湿度変化を抑制する効果が注目されている。その効果は,小型の恒温恒湿器を用いて評価されることが多く、実空間におけるシミュレーション方法の確立が望まれている。本研究では、小型の恒温恒湿での効果と実空間での効果の関係を明らかにするために、大チャンバーを用いての実空間レベルでの調湿形内装仕上塗材の吸放湿性に関する評価を行った。調湿形建材としては、けい藻土塗材を用いて試験を実施した。けい藻土塗材は、相対湿度の変動を小さくすることが確認された。小型の恒温恒湿での効果と実空間での効果に相関関係があることが確認された。
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藤田 彰, 西浦 建貴, 長谷川 巧, 高橋 恭一, 濱中 聖城, 三枝 英介
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09-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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各塗料メーカーから窯業系サイディング改修用クリヤー塗料を取り扱い始めた現在、目地シーリング材について、各メーカーのカタログでは、ひび割れ、塗膜密着不良、塗装による汚染から、クリヤー塗装後に打ち替えるように記載されている。彩青会では窯業系サイディング同様にシーリング材もクリヤー塗膜で保護するので耐候性が良くなると推測した。実際にシーリング材15種類とサイディング改修用クリヤー塗料11種類を組み合わせして屋外暴露をした。屋外暴露1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、12ヶ月後を評価した結果を整理して、組合せによる傾向を考察した。
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田村 昌隆, 本橋 健司, 土屋 直子, 小林 陽介
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10-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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戸建て住宅に使用されている窯業系サイディングボードの塗り替えは、これまでは1色の塗りつぶしで行われていた。多色で意匠性に富んだ窯業系サイディングボードが発売されてから約15~20年経過した現在、元の模様、意匠性、質感を生かした塗り替えの要望が増えているのが現状である。特に劣化によりツヤ引けした塗膜を塗り替え塗装によりリニューアルする目的で行なわれ、窯業系サイディングボードの模様を生かし、且つ、ツヤを良くすることの出来るクリヤー塗料を使用した工法での塗り替えが増加している。この研究では、ここ数年で数社の塗料製造所から販売されている「高意匠建材(窯業系サイディング)改修用クリヤー塗料」についてその性能評価を行ったので報告する。
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伊藤 桜子, 千歩 修, 長谷川 拓哉, 福山 智子
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11-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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地域によって冬季の気温等は異なり、サイディング材の凍害劣化も様々である。サイディング材の凍害劣化は、雨や融雪水など屋外側から供給される水、または、結露水など屋内側から供給される水によって引き起こされ、その耐凍害性を適切に評価するためには、水の供給方向やサイディング材の吸水性状を考慮する必要がある。片面吸水凍結融解試験方法(JIS A1435)を用いて、水の供給方向を外壁面(仕上面)または内側表面の2方向に設定することによって、サイディング材の凍害発生状況を再現できると考えられる。本稿では、凍結融解サイクルにおける、凍結最低温度等の条件を変えた片面吸水凍結融解試験を行い、凍結融解時における吸水性状の違いについて検討した。
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松本 悠実, 野口 貴文
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12-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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集成材のはく離に及ぼす水分の影響について研究を行った。吸水方向を制限した集成材を構成するラミナと、集成材を模擬した積層材それぞれに吸水試験を行い、歪み差の測定をした。また材内部の含水率分布の推定を行った。そして、得られた積層材とラミナの歪み差から、含水率分布を考慮して、はく離の原因と考えられる拘束応力の算定を行った。算定した拘束応力・接着層のせん断応力は既往の研究結果より小さくなったことから、はく離は起こらないと言える。しかし、実環境下では接着層の疲労破壊も起こると考えられるため、今後はこのことについても考慮する必要がある。
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その1 防火被覆の熱特性
大宮 喜文, 冨山 涼, 鈴木 淳一, 王 兪翔, 成瀬 友宏
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13-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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火災安全上の区画を構成する面的な部材には、壁や床がある。乾式間仕切壁には、使用材料および工法上、目地部が存在し、火災時に弱点となりやすい。しかし、目地部の開きや隙間が耐火性能に与える影響に関する知見は少なく、目地部の遮熱性能の低下を定量的に把握できていない。そこで、本研究では耐火被覆材の熱物性値の把握を目的とした素材実験を行い、隙間等の影響を考慮した間仕切壁の耐火性能に関する知見の収集したので報告する。
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その2 温度予測モデルの構築
冨山 涼, 鈴木 淳一, 王 兪翔, 大宮 喜文
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14-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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本研究では、各種防火被覆材料の熱特性と熱物性値を用いて、火災時における区画構成部材の温度上昇特性を明らかにすることを目的とした。耐火炉加熱に曝される耐火被覆された鋼材、中空層を有する小規模乾式壁、柱と壁によって構成される複合部材の温度上昇を、数値熱流体解析プログラムを用いて再現をした。その結果、鋼板に耐火被覆材を施した試験体は耐火被覆材の熱伝導率や比熱が明らかであれば、数値計算により、比較的良好な再現ができることが明らかとなった。
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鈴木 淳一, 成瀬 友宏, 水上 点睛, 冨山 涼, 王 兪翔
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15-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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建築物の主要構造部には、火災時における荷重支持能力、遮熱性等の耐火性能の確保を目的として、防火被覆を設置するのが一般的である。せっこうボードは木質構造の防火被覆として、重要な役割を担っているが、その組成などが遮熱性に与える影響については、十分に把握されていなかった。ここでは、せっこうボードの組成と遮熱性の関係を明らかとするため、電気炉等を用いたせっこうボードの加熱実験を行い、温度上昇特性、熱拡散率等を把握した。加熱実験によれば、ひる石、ガラス繊維を添加することにより、遮熱性が上昇することが明らかとなった。また、耐水性を付与した強化せっこうボードは微量の可燃材を有するが、それが遮熱性に与える影響は確認できなかった。
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その1 アンケート実施項目と回答者の属性について
越中谷 光太郎, 熊野 康子, 諸橋 由里奈, 笠原 悠, 奥田 章子, 永井 香織
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16-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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建設現場で6ヶ月以上勤務したことがある148名の女性技術者に、職場環境、働く意識についてのアンケート調査を実施した。報告は、3つの論文に分けて行う。この論文では、アンケートの実施項目、回答者の属性について報告を行なう。アンケートでは、経験年数、家族構成などの属性について7つ、トイレ、作業服、休憩場所などの建築現場の状況について14つ、仕事をやめたいと思うとき、男女差を感じるか、などの働く意識についてについて12つの設問について、アンケートを実施した。その結果、30歳未満と30歳以上では、属性に変化が見られた。30歳以上では、経験が2年以上となり、夫やこどもと暮らす割合が、47.8%と約半数となることがわかった。しかし、アンケートによる未婚率は、すべての年代において2010年度の国勢調査による未婚率よりも大きいことが示された。
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その2 現場のトイレ、制服(作業着)、休憩スペースについて
諸橋 由里奈, 熊野 康子, 越中谷 光太郎, 笠原 悠, 奥田 章子, 永井 香織
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
建設現場で6ヶ月以上勤務したことがある148名の女性技術者に、職場環境、働く意識についてのアンケート調査を実施した。報告は、3つの論文に分けて行う。この論文では、トイレ、作業服、休憩スペースについてのアンケート結果の報告を行なう。トイレで気になる点については、清潔ではない、臭気があるという意見が多い。また、男性のトイレに関する苦情もあった。作業服では、デザインは同じで女性用サイズがあるという答えがいちばん多い。しかし、気になる点では、サイズが合わない、汗か目立つなど、女性が気になる箇所が多いことが示された。休憩スペースでは、女性専用休憩室があるという回答が16%も得られた。現場にあったら便利なものという回答でも女性休憩室が一位となった。 考察では、トイレの気になる点について年代別に統計を行った。その結果、30歳代以下と40歳代以上では傾向が異なり、40歳代以上では寒さや厚さ、数が少ないことなどが気になることが分かった。
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その3 女性が働く職場環境と将来の展望
熊野 康子, 越中谷 光太郎, 諸橋 由里奈, 笠原 悠, 奥田 章子, 永井 香織
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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建設現場で6ヶ月以上勤務したことがある148名の女性技術者に、職場環境、働く意識についてのアンケート調査を実施した。報告は、3つの論文に分けて行う。この論文では、現場での女性が働いている環境と将来の展望についてのアンケート結果を報告した。現場での昼休みや疲労回復方法については、自席で寝る、飲料を飲む、菓子を食べるなどが上位であった。建築業の良いところでは、体を動かせるということが一位である。一方仕事をやめたいと思ったときの理由は、勤務時間が長い、体力的にきついということであった。将来の心配は、子育てとの両立、体力面での不安が大きい。働き続けるために必要な制度では、フレックスタイムの導入が最大であった。仕事中に感じる男女差は、半数が感じるとしている。年齢が上になるほど感じる人の割合が増加する。
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その2 外壁における劣化の実態調査
今 夏紀, 永井 香織, 兼松 学
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19-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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超高層建物は、1980年代から建設されはじめ、現在、1,200棟あまりのストックがあり、大規模修繕工事が複数回行われたものもある。超高層建物の外壁では、劣化環境、劣化現象、劣化の進行速度など不明な点が多い。本報告は、約20年経過した超高層集合住宅5棟の各部材に発生している劣化現象別の数量を集計し、建物立地環境、方位、高さ方向の影響を分析した。大規模修繕工事を行う際、建物外壁全面を劣化現象別に調査した。その結果、東日本大震災により、建物に生じている劣化・損傷の発生程度が著しく異なっていることが分かった。また、劣化現象を中心に分析したが、明確な劣化現象を見出すことができなかった。劣化状況を把握していくには、超高層特有の高さ方向の気象環境、あるいは劣化環境を整理する必要がある。
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谷合 亨介, 橘高 義典, 松沢 晃一
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20-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
本研究では建物が加齢とともに風格を伴う建築物をエイジング建築と位置づけ、風格という言葉をキーワードに、風格と経過年,外壁材料の特性との関係を考察するとともに風格の影響要因を検討したものである。研究方法としては、広範囲の材質, 年代, 用途の建物を63種類選定し、それらの写真に対し風格と見え方の印象を評価してもらい、系列範疇法により評価値を算出し考察した。その結果、新しく見える場合でもクラシカルな様式がある場合は風格があると感じること、エイジング効果により風格を得ること、ガラスが外装材の建物は、竣工直後は風格が感じられるが、徐々に低下すること。以上の傾向を得た。
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その2 模様の発生原因の究明
村山 豊, 村山 仁
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21-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
前回(2013年)の大会で、窯業サイディングに現れる模様について、その発生原因を調べて、その原因は室内の水蒸気であると発表した。しかしこの時は、窯業サイディングについては古いものが入手できなくて実験ができなかったために、結論には至らず仮設の形で中断していた。今回、古い窯業サイディングが入手できたので、引き続き同じ実験を行ったところ、前回発表した仮設に矛盾があることが明らかとなった。そしてその後も観察を続けた結果、模様の発生原因は外気中の水蒸気が凝縮して付着したもの(いわゆる”露”が付着したもの)という結論に至ったものであり、胴縁の跡とみられる模様も再現できたので、報告する。
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浅見 樹里, 田村 雅紀
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22-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
現在、日本国内には小学校、中学校、高等学校を合計して36,372校あり、ほとんどの学校に音楽教室が設置されている。音楽教室の性能には遮音性、防音性、吸音性、残響性能を求められる。しかし、残響性能に関しては、各学校様々であるが、残響が不十分であると感じられる音楽教室もある。日本建築学会より、平成26年9月に内外装改修工事指針(案)・同解説が出版され安全性・使用性・施工性等の改修指針が記述されているが、音響性能に対する改修工事方法についても考慮すべきである。本研究では、実際に建設されている学校に設けられている音楽教室の構成材料を調査し材料を対象とした実験を行い吸音率・残響時間を算出し、各音楽教室の残響性能を考察する。
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砂澤 周一
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23-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
塩ビ床材には、塩ビ樹脂と共に可塑剤が配合されており、その多くはDOP(フタル酸ビス(2エチルヘキシル)が使用されている。しかし、近年、DOPの人体への影響の懸念から欧米では使用を制限する動きが活発化してきている。DOPの代替可塑剤としては、DINCHやDEHTが挙げられるが、日本の場合、アルコールの原料事情からDEHTが有利である。本研究では、DEHTを用いた塩ビ床材のVOCに関し検討を行った。アルカリ水に接触した際に放散される成分は何れも、可塑剤の加水分解物である2エチルヘキサノールであるが、DEHTの場合は、DOPの約13倍で有った。この原因を探るべく顕微IRにより、塩ビシート内の可塑剤の分布を測定した。その結果、分布には大きな差が無いことがわかった。次に可塑剤の加水分解機構を考察し、加水分解の速度がDEHTの方が大きいと推定した。
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脳波測定を利用した生理測定の検討
筒井 貴弘, 田村 雅紀, 高山 美幸, 小寺 努
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24-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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日本は木造建築を現在でも多く採用する国であり木材を使用する場面が多い。しかし、天然木は寿命が短く、メンテナンスが難しい。低炭素化社会の流れがある昨今天然木を利用した建材は採用しにくい。そこで石材や木材などの天然素材が持つ特有のテクスチャーを再現したフィルムシート建材が現在様々な公共施設などの構造物の内装及び外装に使用されている。しかし、フィルムシート建材は天然素材の持つ表面形状の表現性に乏しい。そこで現在注目されているのが天然素材特有のテクスチャーを再現したアクリルシリコン樹脂を使用した天然素材調厚膜仕上げ建材である。一般にフィルムシート建材は施工が簡易であるとされるが、アクリルシリコン樹脂を用いた本材は曲面下地への使用やカッターナイフなどで簡単に裁断加工が出来る為、施工上の作業効率はフィルムシート建材に劣らない。更に表面形状がフィルムシート建材に比べ表現性に富んでいる。表現性に富む建材を使用し、印象評価を高めていくことは、これからの改修工事が多く行われると予想される住宅、公共施設などにおいてユーザーが材料を選択する際の選択肢を増やす事に繋がる。表現性を高めることによって、居住空間の印象評価を高められるかを検証する。
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本橋 健司, 濱崎 仁, 日影舘 拓也, 山村 路明, 飯泉 博章
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25-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
接着系あと施工アンカーの長期耐久性を評価する上で、耐アルカリ性は重要である。本研究ではJCAA(日本あと施工アンカー協会)の製品認証基準と異なるACIに規定された押しぬき試験(スライステスト)を行い耐アルカリ性を評価した。その結果、オルソ型の不飽和ポリエステル樹脂では、耐アルカリ性試験により付着強度が低下する例が認められた。
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加古 裕之, 兼松 学, Bae Sungchul, 吉岡 昌洋
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26-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
近年、高強度コンクリートの利用が増加する中、欠損の補修方法の確立が必要である。本研究では、高強度コンクリートに適応可能な断面補修材による補修方法の確立を目的として、圧縮載荷時の材料間に生じるひずみ差に注目し、補修材の接着性と補修材下地の状況、母材コンクリートの強度、補修材の材料物性との関係について検討を行った。結果、補修材打設面の粗度向上に伴い補修材の接着性は向上すること、吸水調整剤は有効な接着性向上の手段となること、母材となるコンクリートの強度差や補修材の強度差が補修材の接着性に与える影響は支配的なものではないこと、補修材の収縮率と接着性には相関があることが確認された。
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佐山 諒, 藤本 郷史
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27-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
建築物を長寿命化するには建築物の劣化防止が重要である。建築物外装における雨水の移動は部材の劣化に大きく関係する。本研究は,雨水流れを予測し、「劣化しやすい箇所」を見出すことで劣化防止に資することを最終目標としている。本報では、雨水を想定した水滴の建築材料表面における流下挙動を実験的に把握することを目的とした。また,建築物外装における雨水の移動は、材料の物性や形状に影響を受けると考えられる。そこで本報では、ぬれ性、表面粗さという物性に着目して、それらの雨滴の流下性状への影響を検討した。その結果,建築材料の表面仕上げによって表面粗さや方向性,ぬれ性などに違いが生じ,表面性状の差異や壁面の角度が液滴の流下距離や流下方向に影響を与えることを実験的に明らかにした。
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相田 吉幸, 濱崎 仁, 本橋 健司, 和久田 裕樹, 藤原 貴久
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28-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
本研究では,反発速度比式のリバウンドハンマーを用いたコンクリートの強度推定の適用性について,実験的検討を行った.ハンマーのはねかえり量を測定する従来のリバウンドハンマーと比較して,高精度で強度推定が可能であり,特に高強度領域のコンクリートについても比較的精度良く強度推定が可能であることを示した.また,コンクリートの表面含水率を考慮することによってコンクリートの乾燥状態による誤差を低減できる可能性を示した.
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井原 健史, 谷川 伸, 阿知波 政史
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29-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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中性化したコンクリートを遮断性の高い塗装で被覆することで、中性化深さが減少する報告例がある。しかし、この現象のメカニズムは未解明である。これを引き起こす主要因は、未水和セメントの水和と、未中性領域のOH基の表層移動と想定し、これら要因は、中性化したコンクリートを遮断性の高い塗装で密閉して、乾燥環境に置くことで生じると考えた。したがって、中性化したコンクリートに、いくつかの塗装を施したうえで、種々の乾燥条件下でコンクリート内部の湿度,pH,および中性化深さの変化を測定した。塗装は、コンクリート内部湿度を比較的高く保ち、中性化領域のpHを上昇させた。これは、OH基の表層移動によると考えられる。しなしながら、中性化深さを減少させる効果は確認できなかった。ただし、水酸化カリウム飽和水溶液を塗布した後に塗装を施して、乾燥環境に置くことで、中性化領域のpH上昇とあわせて、わずかな中性化深さの減少傾向が確認できた
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相澤 陽平, 大塚 秀三, 八木 修, 石渡 翔太
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30-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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本報告では、塗布方向および含水率の相違がシラン系表面含浸材の表面保護効果に及ぼす影響について検討した。ここでは、塗布方向を水平方向および鉛直方向として、絶乾、気乾および湿潤状態の基材モルタルを対象に、各種性能を実験的に検討した。その結果、鉛直面における含浸深さは、下方より上方のほうが深くなる傾向が確認された。また、湿潤状態に近づくにつれ液だれ量は多くなるが、透水性の観点から表面保護効果が増すことが確認された。
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野中 英, 湯浅 昇, 三谷 和裕
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31-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は,表層透気性を評価する方法である簡易透気試験により,表面処理剤によるコンクリートの品質改善効果の評価を行うことを目的に,養生条件,水セメント比の異なるコンクリートの各種試験を実施した結果をまとめたものである。各種試験は,簡易透気試験,促進中性化試験,塩化物イオン浸透性試験を実施した。
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荒木 優也, 永井 香織, 松井 勇, 湯浅 昇
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32-
発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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日本で指定されている建物構造物の重要文化財の内れんが造の割合が最も多く66%で75件である。これらのれんが造建物は1950年に制定された「文化財保護法」や「重要文化財(建造物)の活用について」、等から建物の維持・保全が求められている。しかし、れんが単体の強度特性評価方法については、圧縮試験による評価があるが、れんが目地の試験方法が統一されていないのが現状である。そこで、実際の建物に用いられた実際の調合を参考に試験体を作成し、物性調査を行った。その結果、セメント系とセメント石灰系を比較するとセメント系のほうが凍結融解および乾湿繰り返しに対する抵抗性が高いことが確認された。また、凍結融解・乾湿繰り返し試験いずれもサイクルが進むにつれ質量が減少することが確認された。
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船越 貴惠, 名知 博司, 西 博康
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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外装タイル張りは、湿式工法を採用しており、浮きやひび割れといった経年劣化が発生しやすい。建物の供用期間を考えると、維持保全工事の周期や回数を適切に設定できる技術が必要である。そこで、本報告は、過去に2回または3回、打診調査した2つの建物を対象として、浮き等の発生傾向を分析した。2つの建物はそれぞれ、改良圧着張りとマスク張りを採用していた。分析した結果、経年劣化現象には、下地モルタル浮きなどの進行予測が可能な場合があり、予防保全の考え方を適応できることがわかった。また、タイルの張り方の違いで、浮きパターンに違いが出ることが分かった。
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宮野 和樹, 安田 正雪, 樋口 優香, 梶田 秀幸
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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施工条件が有機系接着剤による外装タイル張り工法の接着性能に及ぼす影響
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その1 酸浸漬溶解によるモルタル除去とタイルの接着性に関する検討
森田 翔, 吉田 真悟, 鈴木 貴大, 松原 道彦, 山本 正人, 高橋 拡
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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改修工事や建替え工事において、外装タイルの復元や保存の提案を求められることがある。既存建物から再利用を目的として取出したタイルには、裏面にモルタルが付着していることが多く、このモルタルを効率的に除去することが課題であった。このようなニーズに対して、著者らは酸を用いるタイルの再利用工法を開発した。本報では、(1)モルタルを効率的に除去するための酸の条件を決める試験、(2)酸によりモルタルを除去したタイルに残留する塩分の分析、(3)酸浸漬したタイルが接着性に及ぼす影響を確認する試験を行った。その結果、開発工法には塩酸を用いることとし、酸浸漬したタイルは残留塩分により接着性に影響を及ぼすことからモルタル除去工程後に洗浄工程を設けることとした。
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名知 博司, 船越 貴惠, 高橋 周男
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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本報では、タイル張りの打音検査の実務において、外壁の一部分で、自動診断システムを試行した結果、明らかになったことを以下に示す。1)28年前に、50三丁掛タイルが圧着張りで施工されていたが、現在でも十分な接着性が確保されていた。2)自動診断システムは、周波数フィルター処理を実施ことで、陶片浮きと下地浮きをほぼ正確に判定できることが判った。
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松本 悠実, 野口 貴文, 石橋 亮, 高田 遼, 高村 正彦, 長縄 肇志, 木村 智
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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窓サッシへの応用が期待されている塩化ビニル樹脂に促進耐候性試験を行い、紫外線による劣化について検討をした。添加剤条件の異なる4種類の塩ビ樹脂において、色差測定、衝撃試験、引張試験、化学分析を行った。そして、樹脂の劣化に伴う色変化の分析評価、添加する顔料及び耐候助剤の比率と劣化挙動の相関性の評価、またそれぞれの試験と化学分析との関係を評価し、窓サッシ用樹脂の耐久性能の評価と検討をした。性能評価の結果、強度低下よりも色変化の方が著しく、窓サッシとして使用していく際に大きな課題であるといえる。
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福島 敏夫
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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外断熱材料システムにおける水蒸気移動過程の可視化を試みた。総括熱貫流率が初期値から120%に増大(断熱性が83.3%に低下)したときに、システムの寿命とする考え方を示すとともに、断熱材の含水率に大きく左右されることを示した。また、高分子仕上塗材を介しての外気水蒸気の非定常拡散過程をモデル化し、外装FRCおよび断熱材中の水蒸気濃度の経時変化の数学的定量化を行った。また、その状況について、数学的演算ソフトMathemaica Ver10.1を利用し、数値解析による水蒸気移動過程の2次元表示での経時変化を画像として示した。材料システムの寿命設定として、有効であると考えられる。
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中野 智覚, 岡本 享, 澤 義智, 高柳 敬志
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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建築物に使用される塗料には、太陽光や雨などの様々な外的要因から、建築物を守る高い塗膜性能が要求される。近年、太陽光の紫外線照射に対して耐性をもつ耐候性塗料がメーカ各社から提案されているが、中でもふっ素樹脂塗料は長期間にわたり街の景観を保護できる高耐候性塗料として注目されている。ふっ素樹脂塗料は、特長として大きな結合エネルギーを有しており、耐候性、耐久性、耐薬品性を発現する事が知られている。本報告では、高耐候性を有するふっ素樹脂塗料が塗装されて31年経過した建築物の追跡調査結果を報告する。
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本吉 竜生, 近藤 照夫, 天田 裕之, 堀 竹市, 渡辺 清彦, 佐々木 聡
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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外壁複合改修工法を適用して23年を経過した建築物の外観調査とともに、適用されている材料の調査をした結果から、以下のようなことがいえる。(1)フィラーの引張強さの総平均値は18.5N/mm2で、陶磁器質タイル張りの引張接着強度の基準値である0.4N/mm2以上を十分に満足している。また、破断位置は大部分がフィラー層の凝集破断であり、接着性には問題がないと判断できる。(2)アンカーピンの引張強さの総平均値は7,866Nで、注入口付アンカーピン1本あたりの基準値である1,500N以上を満足しており、経年による性能の低下はないと判断できる。(3)現場で採取された繊維ネットは保管品と比較すると、最大引張荷重は増加の傾向がある一方で、伸び率が低下の傾向を示しており、硬く脆くなっていると推定される。しかし、繊維ネットの採取による損傷も考慮すると、当該工法における要求性能は未だ満足していると判断できる。以上のような結果から、当該工法は施工後23年を経過しても、十分な性能を有していると判断できる。今後も継続的な調査をして、当該工法の耐久性や信頼性に関するデータを蓄積して、検討をしていく予定である。
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中村 成春
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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本研究は,既存建築物の現場施工された人造石塗研出し仕上げ床パネルのひび割れ調査と,人造石塗研出し仕上げの施工実験と,その施工実験から得た知見を活用して,材料試験とひび割れ解析を実施した。
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その3 促進汚染試験方法の検討
板谷 俊郎, 和田 環, 米丸 啓介, 奥田 章子, 浦川 和也
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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建物の高耐久化が要求されるようになったことで、外装仕上材の性能評価における促進試験の重要性がより高まってきた。しかしながら、耐汚れ性についてみると、現状では実用的な促進試験方法がないために、メーカーは独自の試験で評価しており、ユーザーとしては同じ土俵で性能評価を行うことができない。そこで、適切な試験方法を提案することを目的に、塗装材料の屋外暴露試験を行い、各塗装材料の表面性状と汚れ性能を調べた結果、水接触角が汚れに大きく関係していることから、暴露の影響を受けたときと同じ表面状態を表す塗膜処理を行った上で、汚染物質を付着する試験方法について検討した。本報告では、いくつかの汚染方法を実施して、適切な試験方法を選定した結果について述べている。
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宮木 章吉, 西浦 建貴, 市坪 孝志, 篠崎 孝喜, 小林 秀彦, 山﨑 久康, 酒井 敏秀, 渡邉 廣之, 小川 綾一, 三木 実, 木 ...
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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環境対応の観点で、内装仕上げは漆喰などの自然素材の塗材が注目されている。日塗装の技術委員会では、漆喰、漆喰塗料、珪藻土の塗材、汎用の水性塗料を塗装したBOX型の試験体を用意して、各塗材の消臭効果、調湿効果の性能評価試験を行い比較検証した。
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渡邉 廣之, 宮木 章吉, 西浦 建貴, 市坪 孝志, 篠崎 孝喜, 小林 秀彦, 山崎 久康, 酒井 敏秀, 小川 綾一, 三木 実, 木 ...
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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京都市は歴史の古い寺社仏閣、木造建築物が多い。日塗装の技術委員会では平成24年9月に古来の伝統的な木部の塗装を継承するための勉強会を地元の会員会社より講師を招いて現地で開催した。その際、文化財等に使用される日本古来の塗装(カシュー・光明丹・柿渋・べんがら等)と、現在、通常に使用される木部用塗装を角材に塗装して耐候性・質感・作業性の点から比較・検証を試みた。試験体の角材は暴露試験を行っており今回、塗装面の比較検証の結果を報告する。
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森 有光, 宮下 尊之, 前谷 康彦, 吉川 勉, 阿木 孝二, 吉元 健一, 伊賀上 竜也, 竹内 金吾, 津田 修, 小川 恭史
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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塗床材はこれまでエポキシ系の製品が多く使用されてきたが、近年、環境に配慮した耐候性を持つ水性ウレタン系の製品が各メーカーから出荷され使用量も増えている。日塗装技術委員会では各メーカーの床材を各種用意し、塗装した試験体の塗膜の強度、耐摩耗性、耐薬品性などの性能評価試験を行い比較検証した。
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和田 環
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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本研究では、ケミルミネッセンス測定の基礎検討を行い、CL測定による耐候性評価を検討した。この結果、短時間の紫外線照射で耐候性が評価できることを確認し、さらに反応速度論を応用することで外装塗装材料の寿命予測の可能性が示唆された。
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長谷川 拓哉, 千歩 修, 福山 智子
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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建築用仕上塗材4種および塗料2種をコンクリート素地に施工した試験体を、札幌市に13年屋外暴露し、劣化状況を測定した。試験体は平置きとし、上面に直接雨がかり及び積雪がある状態で屋外暴露した。その結果、仕上げのないコンクリートのみの試験体は、上面に凍害が原因と考えられるスケーリング、微細なひび割れ等がみられたが、仕上塗材・塗料を施工した試験体は、これらの劣化が少ない結果となった。また、仕上塗材・塗料自体の劣化では、一部に割れ、はがれ等がみられた。著者らが既往の研究で提案した劣化予測手法を本結果に適用し、劣化状況の評価を行った。
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その3 市販塗料との比較および促進汚染試験方法の検討
園田 健, 浜村 高広, 横井 宙是, 青山 泰三, 竹林 英樹
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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前報(その1,2)に引き続き、外壁の雨筋汚染防止技術を高日射反射率塗料に応用した場合の有用性について、研究している。今回は、この技術を用いた塗料と市販の高日射反射率塗料との比較検討を行った。また、その屋外暴露試験の結果と米国で提唱されている促進汚染試験方法での結果を比較することで、その有用性の確認を行った。その結果、開発塗料は、市販品と比較して、同等以上の日射反射率保持性を有していることが判った。また、米国で提唱されている促進汚染試験方法は、日本の塗料を評価するには、問題があることが判った。
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その1 木摺漆喰工法を用いた天井板の非破壊・破壊試験による性能評価
岡 健太郎, 田村 雅紀, 後藤 治
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
会議録・要旨集
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東日本大震災では九段会館をはじめ、多くの建物で天井板剥落が発生した。古い建築物ではその一件で解体が決定される事例もあるため、保存的活用を行う場合に重要な懸案事項として認識すべきである。本研究では、木摺漆喰工法で施工された天井板に着目し、漆喰調合等による性能の差異を評価した。実験では、数種類の調合で作製した漆喰試験体で性能を比較した結果、すさの含有率が強度へ最も影響を及ぼす傾向が認められた。さらにそれを踏まえた上で、実構造部材に対する非破壊・微破壊試験の結果、比較的高精度で性能予測が可能であることが判明し、適切な補修による既存部材の活用や、建物の改修費用の削減、オーセンティシティの保護等が期待できる。
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その2 既存木摺漆喰天井の補修に関する施工法
澤野 堅太郎, 田村 雅紀, 岡 健太郎, 後藤 治
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発行日: 2015年
公開日: 2016/03/31
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日本では古来より漆喰を建材として用いてきた。施工後100年を優に経過した建物の保存を実現するために解決すべき要素は少なくない。本試験では、既存材の保存を十分に生かす事、建物としての十分な安全性の確保、そして既存ストックの活用によるコスト低減等を目的とした、従来建材の新代替材料の開発ではなく、既存湿式工法建材の補修について実験的検討を行った。穿孔による木摺の跳ね上がり防止策や穿孔道具の改良案についての検討を行うことで、木摺漆喰天井の補強に関する施工法の確立を目指す。結果、穿孔をすることで天井板の補修が行えるということを確認できたため、現段階での施工に関する実験結果を報告する。
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