現代における町のシンボル的な建築物は、デザインとして新しい色や形が人々の目を惹くような存在であることが多く、町並みに溶け込むような存在ではない。サステナブル建築という言葉を多く耳にする昨今、町にあるシンボル的な建築物も町並みや自然との調和、その土地や国の伝統や文化の反映が図られ、これからも人々に親しまれていく建築物であることが重要であると考えられる。本研究は、スペインのシンボル的な存在であるガウディの建築物が、長期にわたり町に存在していることに着目し、自然調和への取り組みについて調査した。本論文は、ガウディの建築物において素材・色彩・造形の点から、町並み、自然調和がなされていたかについての把握を目的としている。