抄録
コンクリート用塗布含浸材とは,コンクリート表面に塗布することによって,その表面から内部に浸透して,コンクリート表層部に新しい機能を付与し,コンクリート本来の機能を回復させるものをいう。現在,この材料は,年間約1,500tも消費され,その施工面積は,500万?に達している。このような状況にあるにもかかわらず,コンクリート用塗布含浸材に関する試験方法の整備状況は,不十分である。コンクリート・ポリマー複合体の試験方法小委員会(主査:大濱嘉彦)では,コンクリート用塗布含浸材の試験方法及び品質規格を制定すべく,まず,コンクリート用塗布含浸材の吸水率、透水量及び凍結融解試験を行ったので,それらの結果について報告する。