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焼成れんがの耐凍害性評価方法として、JASS7解説の吸水率で評価する方法や煮沸吸水時等の含水率と飽和係数を用いて評価する方法のように凍結融解試験を行わない方法がある。しかしながら、これらの方法による評価結果と実環境における凍害劣化の関係は明らかになっていない。これらの吸水性状を用いた耐凍害性評価結果と3種類の促進凍結融解試験(気中凍結水中融解試験、一面凍結試験、片面吸水凍結融解試験)および屋外暴露試験を比較し、焼成れんがの耐凍害性評価方法について検討した。吸水性状を用いた耐凍害性評価結果と各種試験結果は大きく異なるものとなり、焼成れんがの耐凍害性を評価する際には、実環境における使用条件と劣化のメカニズムを考慮して耐凍害性を評価する必要があるものと考えられる。