主催: 日本知能情報ファジィ学会
共催: 国際ファジィシステム学会
本論文では,空間近似能力に優れた高速な基底関数ネットワークの専用ハードウェアについて述べる.基底関数ネットワークは,対象信号を局所的な基底関数へ分解,所望の基底関数を用いて再構成することにより特徴抽出を行う.本基底関数ネットワークは山川らによって提案された単峰性ウェーブレットネットワークの学習方法および基底配置をハードウェア指向に改良したモデルである.しかし,従来のハードウェアモデルでは処理時間が長く,大量のデータを扱う処理ではリアルタイム性に欠けるという問題点があった. そこで本研究では,実時間での空間近似,特徴抽出を行うためにハードウェアの高速化を試みる.具体的には,局所的な基底関数への分解処理と再構成処理を並列に行う機構を導入および計算処理の簡素化により処理時間の短縮を図った.非線形関数の近似実験を行い,本手法の有効性を検討する.