抄録
家庭環境で人間と共存するロボットアプリケーションである眼球ロボットエージェントを提案し,その心理表出推移システムを構築する.眼球ロボットは人間を参考にして2自由度の目蓋と3自由度の眼球を有する.対話における心理状態の連続的な変化を表すために親和型快_-_覚醒空間を提案する.親和型快_-_覚醒空間は対話への積極性を表す「覚醒_-_睡眠」軸,対話者への即時的な好意を表す「快_-_不快」軸,対話を重ねるにつれて変化する対話者との関係を表す親和軸の3軸を持つ.親和型快_-_覚醒空間の座標値と音声認識を想定した言語カテゴリ情報を入力としたファジィ推論を用いて座標値を変化させ,心理表出を行う.以上のシステムに対して被験者12人に対して評価実験を行い,全体での評価平均値は3.6(5点満点)を得た.この心理推移システムを搭載した眼球ロボットエージェントは,家庭用情報提示ロボットとして普及する.