抄録
要素技術の発展に伴い,家庭内で人間とロボットが共に生活する状況が発生している.ユーザの愛着感情が発生した状態で家庭内に持ち込まれた人工物(e.g. 愛玩玩具,ペット型ロボット)と異なり,初期段階では愛玩されていない人工物(e.g. タスク指向型ロボット)が家庭内に導入された場合,人工物の位置づけはどのように変化するだろうか.本論文では,ユビキタスホーム(=未来型ハウス)に居住する人間と,そこに設置された対話インターフェースを持つホームロボットとの言語コミュニケーションに焦点を当て,人間のロボット認知の特徴を調査することを目的として,16日間の生活実験における対話ログの分析をおこなった.時間経過によるロボット認知の変化を見るためにおこなった時系列分析の結果,(a) ロボットと共に生活することによって愛着感情が喚起され,(b) メンタル・モデルの一種としてコンパニオン・モデルを形成していることが示唆された.