抄録
本研究では、決定表をクラスター分析することにより,個人見解を分類し,集団の主な意見を把握する一方法を提案する.ここでは,複数の事例に対する評価結果である決定表として個人見解が与えられていると仮定する.各決定表の下で定められるラフ集合の下近似を用いて決定表間の類似度を定義し,階層的クラスタリング法を適用して決定表を分類する.各グループ内で強く支持される意見を捉えることにより,集団内の主な意見と分布状況が把握できる.グループ形成に関する異なった考え方をとらえるため,パラメータを導入することにより類似度を一般化する.分類結果の安定性と各グループのまとまり具合の二つの側面から,数値実験により提案法の妥当性やパラメータの設定による相違が議論される.