抄録
非対称性が誤差に起因するものではなく,データに内在する重要な情報や構造とみなすときに,非対称性に注目した分析法は意味を持つ.しかし,よく知られたクラスタリング手法は利用が制限される.類似度行列のみが与えられている場合,類似度が相対的である場合,において有効である手法として,平野・津本はラフ・クラスタリングという手法を提案した.我々は平野らの手法を非対称データに適用するための基礎的考察を第1報で論じた.その際,非対称データを有向グラフで考え,非対称データに対するラフ・クラスタリングの特徴を明らかにした.本稿では第2報として,マッシュルームデータと大学進学移動者数データに適用した結果を述べる.