抄録
物流における配送計画にもっとも影響している配送経路の品質を動的に定量評価するため、ファジィ近傍手法を提案する。ファジィ近傍手法は、2つのユーザ(配送車両に訪問される拠点)間の既知の実移動コスト情報を活かし、ユーザ間の遠近情報(遠近関係)をファジィ的に([0,1])定量評価する近傍度(neighborhood degree)概念に基づき、配送経路全体の遠近情報を動的に定量([0,1])評価する手法である。これにより、各段階の配送経路が最適経路かどうかを動的評価でき、配送計画を作成する配車係の意思決定にも支援することができる。埼玉県にあるコンビニ会社がトラックで食品を自社チェーン店(46軒)に配送する実データを用い、ベテラン配車係の計画案に比べて、ファジィ近傍手法が動的に配送経路の品質を定量評価できることを確認する。本提案手法は、業務に合わせた評価指標調整により宅配便や郵便配達などの実問題にも対応可能である。