抄録
遺伝的ファジィルール選択は,数値データから言語的に解釈可能な少数のファジィルール集合を獲得する手法である.まず,データマイニング手法を用いて数値データから多数のルールを抽出する.次に,抽出したルールを候補ルールとして,遺伝的アルゴリズムを用いて組合せ最適化を行う.この遺伝的ファジィルール選択を大規模数値データに適用した場合,個々の個体の評価に膨大な時間が必要になる.その問題に対応するために,個体群とデータ集合を複数に分割する並列分散型実装を提案している.提案手法では,分割した集合にそれぞれCPUを割り当てることで,分割数の二乗ほどの高速化が可能となった.本稿では,データの分割への影響を調査する.