2024 年 30 巻 p. 329-334
近年新たに定義された「土砂・洪水氾濫」のハード対策として,遊砂地の有用性が示されている.本研究では,遊砂地の水理模型実験により,堆積土砂量の時間変化試験,土砂・流木混在実験を行い,遊砂地の効果と土砂・流木が混在する場合の影響について検討し,土砂・洪水氾濫減災対策の推進に繋げることを目的とした.土砂・流木混在実験では,流木捕捉工として,遊砂地の出口に捕捉杭を垂直に設置した.堆積土砂量の時間変化試験より,遊砂地幅が水路幅に対して2倍の場合でも,遊砂地の効果は発揮され,一時的に土砂を貯留することで,土砂の流出を遅らせることができた.また,3,4倍の遊砂地は土砂の流出を遅らせるとともに,長期的にも土砂を貯留させる効果が見られた.土砂・流木混在実験では,流木の投入方法,タイミングが土砂・流木の捕捉率に影響を与えた.また,流木が捕捉されることで,土砂の流出が抑制されたことから,流木が減災に貢献したともとれる新しい視点を見出した.