抄録
IDS(インクドロップスプレッド)法は人間の脳における情報の取扱い方法をまねて開発された,ソフトコンピューティングの概念に基づくモデリング手法である.この手法は対象システムの特性を単純であいまいさのある複数の2次元パターン情報に置き換え,学習によりそれらのパターンを変形し,最終的にそれらをファジィ手法で組み合わせ,対象システムのモデリングを行うものである.この手法では対象システムを各入力毎に等分割し2次元パターン情報に置き換えていたが,他のモデリング手法では対象システム毎に適した分割領域を計算しモデリングを行っている.そこで今回はIDS法における対象システムの分割方法を複数用意し,それぞれの手法を非線形関数近似に適用した場合の性能差を検証する.