ロボットと人間が共生するためには、人間とスムーズな意思疎通を行う能力がロボットに要求される。本研究では人とロボットが情動を伴う行動を基に双方向コミュニケーションを図る「インタラクティブ情動コミュニケーション」(Interactive Emotion Communication: IEC)の実現を目指す。ここでは人とロボットが相互に情動行動を伝え合うことにより、ロボットが人に与える対人親和性を高めることが目標である。 IECにおいて、ロボットに求める情動行動反応のパターンは人によって異なると考えられる。個人毎に嗜好分析を行い、その結果から人が求める情動行動反応を行う「有効反応モデル」を構築することで、ロボットがより高い対人親和性を人間に与えることを目指す。構築したモデルの有効性を検証するため、実際に生物型ロボットを用い人間とのIEC実験を通じて比較検証を行ったので、その結果について報告する。
