日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
第26回ファジィシステムシンポジウム
セッションID: MA2-3
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自律分散システムを用いた航空機脱出シミュレーションにおける最適化
*三好 哲也中易 秀敏上野 由貴中川 雅央
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抄録

航空機の安全確保のために,事故後の脱出時間に関する制約が制定されている.米連邦航空局が制定した安全基準(FAR Part 25.803(3) )では,「機内の全非常用脱出口の半分以下を使って,事故発生から90秒以内に乗客乗員全員が機内から地上に脱出できるような構造にすること」が機体設計に義務付けられ,欧州各国や日本も準じている.その検証のための実験も行われている.本報では,航空機キャビン内の乗客を自律エージェントで表すマルチエージェントシステムを構築し,乗客の脱出流動シミュレーションを行う.その際,緊急時にストレスを受ける乗客の心理状態をエージェントの内面モデルで表現する.その心理レベルがある条件を超えるとパニック行動(集団行動に合致しない行動)をするとして,シミュレーションにおいてこのパニック行動の影響を検討する.さらに,乗客配置に応じた誘導システムにより准最適な脱出方法について提案する.

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© 2010 日本知能情報ファジィ学会
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