抄録
医療現場において,知の伝搬は難しく,言葉による指示と自身の経験で診断・手技が確立されていく.中でも力は最も難しい表現の1つである.ロボット向けの力覚センサ等は多く研究されているが,人から人への伝搬に向けた力覚教示システムはまだ少ないのが現状である.その理由の1つとして人から人への伝搬は人それぞれに感覚が違うことが挙げられる.本研究の目的は指の力覚に着目し,言葉による人の感覚のばらつきを可視化することである.方法では指の圧力を測定することの出来る圧力センサを開発した.実験では開発した装置を使用して物を握る動作を定量的に測定した.結果において,手の大きさ,言葉の違いによる検者の指の力覚のばらつきを表現することが出来た.今後の課題として,医療現場における知の伝搬をする1つの方法として,指の力覚を可視化するシステムを開発することである.