抄録
都市部への人口集中で広場がなくなり、子供が体を動かして遊ぶ機会が減少している。身体能力や身体感覚の低下を防ぐため、狭い現実空間でも子供が体を動かして物理現象を学べる仮想空間を作る必要がある。本研究では、タッチインタフェースや加速度計を備えたiPhoneを用いて、フライングディスクを直感的に体験できるシステム(iFlyingdisc)を開発する。iPhoneをフライングディスクに見立ててスローイング動作を行い、その挙動に合わせて、物理モデルに基づいて計算したフライングディスクの飛行軌道をシミュレータ上に再現する。iPhoneを持ったプレイヤーは、シミュレータ上のエージェントとフライングディスクのパス交換を繰り返し行うことで、フライングディスクの挙動が生み出す複雑なダイナミクスを疑似的に体験学習する。自分の感覚をもとにフライングディスクシミュレータのコントロールを行い、スローイング技術の向上を目指すことで子供が身体感覚を習得することを目標とする。