抄録
自己組織化マップ(SOM)の有する大きな特徴に,隣接関係を保存した入出力間の写像能力がある.これは,与えられた入力パターンに対する最適合ニューロン(勝者)を特定し,その参照ベクトルを入力側へ近付ける操作によって実現している.このとき,対称的なパターンは競合層上で正反対に配置される傾向があるものの,これを常に保証する訳ではない.そこで本稿では,最不適合ニューロン(敗者)の参照ベクトルを遠ざけるという「発散式学習」を提案し,同様な特徴マップの獲得を目指す.具体的には,対称的な白黒画像から成るパターンを用意して,単純な計算機シミュレーションを行ったところ,従来の「収束式学習」とほぼ同等の能力を確認した.